
上海ガニ 完全ガイド
食べ方・歴史・おすすめ店舗情報
上海ガニ(大閘蟹)は、上海を代表する秋の風物詩であり、中国において北京ダックと双璧をなす絶対的なごちそう料理です。特に上海周辺の湖(陽澄湖など)で育つカニは、その味の高さから「蟹中の王」と称えられます。秋の訪れと共に市場を賑わせ、その旬の時期は非常に短いことから、多くの美食家がこの時期を心待ちにしています。濃厚でクリーミーな内子(カニミソ) と外子(卵巣)、そして甘く繊細な身は、一度味わえば忘れられない極上の味覚体験を約束します。
1. 主な特徴と食べ方の物語
🦀 上海ガニの特徴とこだわり
上海ガニは、その生育環境によって味が大きく異なります。
• 陽澄湖の大閘蟹:最高級品として知られる「夢のカニ」。きれいな水質と水草豊富な環境で育つため、甲羅は青灰色で腹は白く、つややか。身の甘みと脂のりの良さが格別です。
• 「九雌十雄」の黄金ルール:
o 旧暦9月(例:10月頃)は雌蟹:丸々と肥った内子(カニミソ)が最も美味しい時期です。
o 旧暦10月(例:11月頃)は雄蟹:濃厚でクリーミーな外子(蟹膏)と、しっかりとした身が楽しめます。
🥢 上海ガニ、極上の食べ方
カニの味わいを最大限に引き立てる、伝統的な食べ方をご紹介します。
• 清蒸(せいじょう)~蒸し蟹~:最も正統で人気の食べ方です。生姜や紫蘇などを加えた蒸し器でじっくりと蒸し上げることで、カニ自体の甘みと風味を最大限に引き出します。
• 蟹粉(シェーフェン)料理:
o カニの身と内子・外子を丁寧に取り出して作る「蟹粉」は、上海料理の重要な素材です。蟹粉小籠包や蟹粉豆腐、蟹粉炒飯など、さまざまな料理に変身し、濃厚なうま味を加えます。
• 薬味と組み合わせる:
o 蒸したカニを食べる時は、鎮江醋(黒酢) に細切りした生姜を加えたタレが付きます。カニの持つわずかな「冷性」を中和し、味に深みを与える名コンビです。
2. 歴史
📜 上海ガニにまつわる歴史
• 上海の食文化と深く結びつく:上海は長江デルタに位置し、古来からカニの良港に恵まれてきました。そのため、カニを食べる習慣はこの地の食文化に深く根付いており、秋になると家族や友人同士でカニを味わうことが、ひとつの楽しみとなっています。
• 「大閘蟹」の名前の由来:かつて上海や蘇州では、竹で作った「閘(おり)」を使ってカニを捕まえていたことから、「大閘蟹」という名前が付いたと言われています。
3. 食べる前に便利な情報
代表的な店舗スタイル:
平均予算:
シーズン:
予約:
王宝和酒家(蟹宴の老舗)、成隆行蟹王府、上海老飯店など。
店舗やカニのランクにより大きく異なるが、1人当たり 8,000円~20,000円程度が目安。
9月下旬から12月が最も美味。特に10月~11月がピークシーズン。
人気店ではシーズン中の事前予約が必須。
4. 美味しく食べるためのアドバイス
• 食べ方のマナー:カニは専用の道具(カニ割り)を使って、時間をかけて丁寧に身を取り出すのが伝統的な楽しみ方です。
• 体を温める:カニは漢方では「冷性」の食材とされるため、身体を温める紹興酒と一緒に楽しむのがおすすめです。
• 注意点:生や半生の状態では食べないでください。必ず火の通ったものをお召し上がりください。
5. パンダランドトリップのオリジナルツアーサービス
当社パンダランドトリップでは、観光だけでなく、「食」を通じて上海の文化を深く理解していただくための独自サービスをご提供いたします。
• 旬の時期に合わせた確実なレストラン手配:個人では困難な人気店の予約を、お客様のご希望(老舗/モダン、予算)に合わせて確実に手配いたします。
• 日本語が堪能な美食ガイド同行:メニューの解説から、上海ガニの歴史、正しい食べ方の実演まで、日本語で分かりやすくご案内。カニの身の取り方も丁寧にお教えします。
• 蟹粉料理づくり体験(オプション):提携店によっては、蟹粉を使った料理(例:蟹粉小籠包)を作る体験を手配することも可能です。
• 上海フルコースの楽しみ方ガイド:上海ガニ以外にも、前菜の酢漬け海蜇(クラゲ)、メインの紅焼肉、デザートの酒醸圓子など、コースならではの料理を存分にお楽しみいただけます。
• 上海美食探検の組み合わせプラン:上海ガニ体験の前後に、豫園の小吃(軽食)ツアーや、洋館レストランでの食事などを組み合わせた、オリジナルの美食プランをご提案します。
言語の壁や予約の煩わしさを気にせず、上海の秋の風物詩である上海ガニを心ゆくまで満喫するには、パンダランドトリップの日本語美食ガイド付きツアーが最適です。上海の食文化に精通したガイドが、一生の思い出に残る美食体験をご案内します。



